私達は結婚したのでもう手遅れです!
けど、和菓子屋という家業に遠慮してそれを言い出せなかった。
私と百花はすっかりテンションが上がってしまって、あれもこれもとフルーツをいれ、生クリームもたっぷりいれた。
仕上がりをまったく考えずに―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夕方、帰ってきた冬悟さんと竜江さん、そして仙崎さんは難しい顔をしていた。
どうしてあんな顔を?
サプライズなのに。
もっと驚いてくれると思っていた私と百花はしんっとして、キッチンのテーブルに座っていた。
いつ食べてもいいようにスタンバイし、お茶と皿を用意して、待っていた私達をジッと見つめる三人。
正しくは私と百花を見て、じゃなかった。
テーブル中央にあるフルーツと生クリームに埋もれたケーキを見つめていた。
なにも言わず、ただ静かに。
「えっと、これさぁ」
竜江さんが口を開いた。
「ケーキです」
「いや、でも、これ」
「ケーキよ」
私と百花はすっかりテンションが上がってしまって、あれもこれもとフルーツをいれ、生クリームもたっぷりいれた。
仕上がりをまったく考えずに―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夕方、帰ってきた冬悟さんと竜江さん、そして仙崎さんは難しい顔をしていた。
どうしてあんな顔を?
サプライズなのに。
もっと驚いてくれると思っていた私と百花はしんっとして、キッチンのテーブルに座っていた。
いつ食べてもいいようにスタンバイし、お茶と皿を用意して、待っていた私達をジッと見つめる三人。
正しくは私と百花を見て、じゃなかった。
テーブル中央にあるフルーツと生クリームに埋もれたケーキを見つめていた。
なにも言わず、ただ静かに。
「えっと、これさぁ」
竜江さんが口を開いた。
「ケーキです」
「いや、でも、これ」
「ケーキよ」