嘘の花言葉
「でもこっちに引っ越してきたばかりだから、全然道がわかんなくてさ。どっちに行けばあるのかな」
転校生! 通りで見覚えがない顔だと思った。この辺りは電車通学してる学生がそんなにいないから、他校の生徒でもなんとなく顔は覚えている。
「よかったら案内させてください!」
はりきる私。彼は目を見開いて驚いた顔をした後、優しい表情で「んじゃー、頼むわ」と言ってくれた。
もう少しお話していたかったからすごく嬉しかった。
桜トンネルは見事に満開。車が一台やっと通れるくらいの道幅の並木道を、のんびりと歩く。彼と並んで歩くのは恥ずかしくて、近すぎず遠すぎない絶妙な距離を保った。周りには誰もいないのに。
薄ピンク色のトンネルはどこまでも果てしなく続くかのようで、とてもきれいだ。
あの夢にも桜が出てきたなぁ。確か花言葉は……
「……『永遠に愛しています』」
しまった、つい口から出てしまった。
隣を見ると、彼が不思議そうな視線を向けている。
「あ、えっと、桜の花言葉らしいんです! 『あなたを永遠に愛しています』って」
慌てて説明する。
「桜の花言葉は『精神の美』や『優美な女性』……。そんな花言葉、桜にはないよ」
彼は眉間に皺を寄せた。
転校生! 通りで見覚えがない顔だと思った。この辺りは電車通学してる学生がそんなにいないから、他校の生徒でもなんとなく顔は覚えている。
「よかったら案内させてください!」
はりきる私。彼は目を見開いて驚いた顔をした後、優しい表情で「んじゃー、頼むわ」と言ってくれた。
もう少しお話していたかったからすごく嬉しかった。
桜トンネルは見事に満開。車が一台やっと通れるくらいの道幅の並木道を、のんびりと歩く。彼と並んで歩くのは恥ずかしくて、近すぎず遠すぎない絶妙な距離を保った。周りには誰もいないのに。
薄ピンク色のトンネルはどこまでも果てしなく続くかのようで、とてもきれいだ。
あの夢にも桜が出てきたなぁ。確か花言葉は……
「……『永遠に愛しています』」
しまった、つい口から出てしまった。
隣を見ると、彼が不思議そうな視線を向けている。
「あ、えっと、桜の花言葉らしいんです! 『あなたを永遠に愛しています』って」
慌てて説明する。
「桜の花言葉は『精神の美』や『優美な女性』……。そんな花言葉、桜にはないよ」
彼は眉間に皺を寄せた。