❀馬淵優子―――探偵事務所―――❀
「悔しい・・・悔しい・・・なんで・・・両親が死んだのに・・・こいつらは・・・死なないの?」


「どうして・・・両親が死んだのに・・・私は・・・生きているの?邪魔しないで・・・」


「何を言っているの・・・生きなきゃだめよ・・・」


「そうだ!!!貴方の両親は・・・必死になって・・・貴方を火災から守ろうとした・・・その気持ちを無駄にしてはいけない・・・」


優紀はじわっと涙を浮かべると、まだ歯向かおうとした。

その時、ドーンと拳銃が轟き、手に弾が当たってしまった。

篤志がその場に現れ、彼女は痛みに表情を歪めた。

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