アクセサリーは 要りません
校舎がある左に行こうとすると

「おはようございます」

「えっおっおっおはようございます」

「あははは。

朝からたくさんの『お』を
ありがとう。元気ですね〜」

「先生こそ、今日はお休みでは?」

「そうです、
だからこそのこの格好です。
いつもスーツですから。
こんなプライベートな格好は
初めてじゃないですか?」

「うっ、そうですね。
すごい既視感ありますけど。

それでお休みの日にどちらへ?」

「あ、サブ体育館のマシンで
ちょっとトレーニングしてこようと
思っているんですよ」

「なるほど、行ってらっしゃい」

「良いね〜
その『行ってらっしゃい』
宇部先生こそ、行ってらっしゃい。
待ち伏せしてよかったよ」

「は?待ち伏せ?へ?」

そう言うと、さっさと山口先生はサブ体育館の方へ手を挙げて行ってしまった。偶然じゃないの?待っててくれたの?木曜日聞かなきゃ!でも、さっきまでとは違って元気が出た。今日も一日頑張ろう。
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