アクセサリーは 要りません
次の日、生温い視線を寄越すツッキーから唐揚げのトレーを受け取り、1つ空けた席で同じ方向を向いて黙食した。「一緒に食べる意味これである?」とか思ったけれど、カウンターでツッキーに唐揚げのレシピ聞いて「今度彼氏に作ってみます。唐揚げ嫌いな男の人ってあまりいませんよね?」と堂々と俺にきいてくるぐらい肝っ玉が座っているとこも見れたし、食べた後マンションまで校門から3分だけど送って行ったし良しとするか。

誰に見られても「夜道危ないから送って行った」って、あの時間なら嘘じゃない大義名分もあるしな。周りに誰もいない事をちゃんと確認して、裏入り口で別れ際にはもちろんキスもした。マスク越しだけれど。
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