アクセサリーは 要りません
あ、メッセージ来た。さっき座っていたベンチの近くだ。地下の出口を出て、大きく深呼吸して、上向きのエスカレーターに乗った。

上がったところの、道路の向かい側の車の脇に山口先生が立っていた。エスカレーター降りたところで立ち止まってしまった私を見て、道路を渡って迎えにきて、後ろから上がってきた人の邪魔にならないようにしてくれた。

「また、動けなくなってる。
手を引かなきゃね」

そう言って、持っていたエコバッグを持って手をつないでくれた。

後部座席に荷物を乗せて、車に乗り出発した。
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