アクセサリーは 要りません
「惠美里、俺、そろそろ動いて良い?
ごめんな?」

頭を撫でる手が優しかった。伊吹くんに出会えた事が嬉しかった。私は手を伸ばして、伊吹くんの頭を抱きしめた。

伊吹くんの腰が動き始めた。自分がなんて言葉を発しているのかも、どのように感じているのかも、何を考えているのかも、どう動いているのかも分からなかった。

突然、大きな波に攫われて、流されて、ずっと沖に流されて、上空に吸い上げられて、ザブンと落とされた。

そこは、凪で、伊吹くんがいて、抱きしめてくれていた。

「惠美里、大丈夫?」

「うん、伊吹くん 」

またしばらく抱きしめられていた。
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