アクセサリーは 要りません
髪を洗って出てきた。汗が引くまでバスローブを羽織っていたが、浴衣に着替えて、そろそろ起こそうかなと惠美里の隣に寝転んだ。

までは記憶がはっきりある。

「ピンポーン」インターホンで目が覚めた。

「やばい惠美里、起きて、朝飯きた。
惠美里、そこの浴衣持って洗面所で
着替えて隠れてな」

そう言って、「おはよう」って言いながら、洗面所の扉が閉めたのを確認して、ドアを開けた。

桶のようなものにおかずが入った和の朝食と大きなテーブルを持ったスタッフが立っていた。セッティングとしてもらい、昨日のグラスを片付けて貰った。

「惠美里、出ておいで。
朝飯冷めないうちに食べよう」

「はーい」

きっとこうして、時々ハプニングもあって、慌てて、でも直ぐにどうにか持ち堪えて、笑い合って一緒に飯食って生きていくんだろうな。
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