アクセサリーは 要りません

「学校でなかなか
こういう事話せないから
日にち決めておきます？

あ、SNSも交換しときましょうか？
次の日曜でも良いですよ？」

「ありがとうございます。
次の日曜日、大丈夫です。
あ、でも1週間授業して
お休み1日で
お疲れ出てないですか？
運転して頂くの申し訳ないです」

「うーん、、、
それは宇部先生も一緒だよね。

じゃあ、どっちかが疲れていたら
近くでランチとかだけでもしましょう。
天気によっても行き先変わるし、
どっちにしても緊急事態宣言とか
出たらちょっと難しいってなるもんね」

さり気なく気を使ってくる子だな。心地よいさり気なさだ。

「そうですね、じゃあそのあたりは
またSNSで連絡とってで
取り敢えず日曜日に」

「何だか長く引き止めてごめんね。

あとさ、やっぱり同期だし
普通に喋るって難しい？」

「あ、いえ、あ、違う、ううん、
さっき、言葉遣いが
崩れてたりも、あ、崩れていたよ。
少しずつで良いかな？

男の人と2人でっていうのにも
実はあまり慣れていなくて。

もちろんインターン先の人とかと
お昼重なっていっしょにランチとかも
あるのですけれど、
あ、あるのだけど、
基本敬語で喋る相手ばかりで。
大学では大勢でいる事が
殆どだったから、
その時は普通にタメで話せるんですけれどね」

え、そうなの、男慣れしていないって何？嬉しい誤算なんだけれど。え？ちょっと待って？でもそんな人が男子校に応募する？もう俺、心配なんですけど。自分の来週の授業より、目の前にいる人の安全が気になる。