アクセサリーは 要りません
「もう1枚はどっちが良いですか?」

「ピザより君が良いです」って言って押し倒したら、どうするんだろう?「そんなつもりじゃなかった」とか「そんな人と思わなかった」って言われるんかな?

「このラタトゥーユとバジルっていう
リクエストをしても良い?」

「はーい、ベーコンどうします?」

「乗せてほしいです」

立ち上がってキッチンに見に行くと、生地を円形に伸ばしていた。そしてラタトゥーユとベーコン、残ったモッツァレラととろけるチーズ、最後にバジルの葉も乗せて、オーブンに入れた。手慣れてる。

「しばらくお待ちください」

そう言って笑った。小さなキッチンのこの至近距離。手が届くこの距離で「どうにかならないで過ごせるか?」ってまた試された。我慢だ。食べたら即効帰ろう。そう思ってテーブルに戻って、パプリカとキノコと大根ときゅうりのピクルスを食べた。

「これも、さっぱりしていて、うまっ」

「良かったです」
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