アクセサリーは 要りません
「良かった〜やっぱり
焼きたての方が美味しいですよね。
来てもらって良かったです」

ほらやっぱり。

「この生バジル、
こーんな袋いっぱい入っていて
200円だったんです。
東京だと考えられない値段で
それもフレッシュだから日持ちして。
有効に使えて良かった

あ、焼けた。」

そう言って彼女はピーと鳴ったオーブン前に行って、新しいピザを持ってきてくれた。切り分けてくれたのを、1つ俺の皿に乗せた。良い匂いもしている。

「どうぞ」

「こっちもうまっ」

「良かったぁ」

そう言って彼女は笑った。小さなテーブルを挟んだ先、手を伸ばせばすぐ届く距離のこのDoe eyesの笑顔は、俺を試そうとしているのか?

ピザを味わうことに集中しなきゃ、彼女の緊張もうつってきそうな距離だ。男と2人で部屋にいるって事に、無意識かもだけど気付いての緊張か?
< 98 / 347 >

この作品をシェア

pagetop