バーチャル彼氏
野外デート
翌日、私はウキウキと出かける準備をしていた。


昨日だけで向日葵は大進歩をとげていた。


嬉しい、悲しいなどの感情を表情で切り替えれることが出来るようになり、


それにあわせて声のトーンまで変えられるようになった。


会話も、ほとんど丸一日していたため、たくさんの言葉をインプットした。


「向日葵、本当に天才かもっ」


そう呟き、鼻歌まじりにブラッシングをする。


今日は清美お姉ちゃんと2人で出かける日。


前から行きたい喫茶店があって、1人じゃ入りづらいから一緒に行こうと約束していたのだ。


そのため、帰ってくるまではゲームはお預け。


お姉ちゃんは夜遅くまで『バーチャル彼氏2』と悪戦苦闘していたため、今日は遠慮なりに特大パフェを食べるつもりでいるだろう。


疲れたときこそ、甘いもの。


これ鉄則。
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