Stargazer
でも先生は、勤務態度がこの学校に合っていない、生徒を勉強させるのが教師の仕事なのに、何故生徒を遊ばせようとするんだ、と周りの教師や保護者から言われ、遠い街に異動することになってしまったのだ。

「先生、私、先生に行ってほしくない……。だって、私ーーー」

最後の日、私は夜空の下で先生の手を掴んで想いを伝えようとした。でも、先生は笑って私の唇に指を当てて、その言葉を消してしまう。

「こと座を見ながら君を待つよ。だから、もう少し大人になってから言ってほしい」

先生にそう言われて、私はただ泣きながら頷くことしかできなかった。想いを否定されなかったことへの安堵と、先生がいなくなる寂しさ、混ざってしまった感情はどれが正しい気持ちなのかわからなくて、ただ涙となって現れる。

成人したら絶対、先生に会いに行くと決めた。

それから月日はあっという間に流れていった。私の両親は有名大学に進学して、有名な企業に就職しろとそれしか言わなかった。それが嫌で、大学は先生のいる街の近くのところをこっそり受けて、家を飛び出した。
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