Stargazer
このペースだと、間に合うかどうか心配だ。体育祭のしおりを一ページずつコピーをして、ホッチキスで止めていく作業をする。時計の針はどんどん進んでいって、あたしがふと窓を見ると、空は暗く染まり始めて、南の空に赤く輝く星を見つけた。

「あれってさそり座の星だっけ?」

前に科学で地学の分野を勉強した時、先生が話していたような気がする。あの星、何て名前だっけ?あっ、そんなことを考えている余裕なんてないんだった。このしおり、生徒と先生全員分作らなきゃいけないんだから……。

「しおりを作ったら、借り物競走のお題を作らなきゃ。それが終わったらーーー」

優先順位をブツブツ呟きながらしおりを作っていると、ガチャリと音を立てて生徒会室のドアが開く。先生かと顔を上げれば、副会長の鈴木(すずき)が立っていた。

「忘れ物して見に来たら電気ついてて何でかなって見に来たら、お前まだ残ってたのかよ」

呆れたように鈴木は言い、「ほら帰るぞ」とあたしのかばんを放り投げてくる。
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