ふんわり王子と甘い恋♡
その後は全部のグループがスムーズに決まり、まだ時間があるから次の段階に話が進んでいく。
「例年通り、お化け屋敷の入り口で怪談聞かせたほうがいいと思うんだよね。アパート系の怖い話、知ってる人いる?」
「おー、それなら俺、得意だぞ」
ここへきて、突然やる気を出す担任。
「怪談なら任せろ。よし、カーテン閉めて電気消せ。まずはお前らがどんだけ怖がるか試してやるよ」
「、…」
それ……ものすごく余計なお世話!
怖い話とか、ほんとに無理なんだけど!
面白そー!ってテンションの上がった雄介先輩が、すかさず電気を消してカーテンを閉めた。
暗くなった教室で、もりりんが教壇に立つ。
「……今からする話はな、俺が実際に体験した恐怖の実話だ」
「「「…………。」」」
シーンと……教室が静まり返る……。
話し始めたもりりんは、妙に語りが上手くて……
引き込まれるように、みんなが真剣にもりりんの怪談を聞いている。
内容は、どんどんどんどん怖くなっていって……
本気で怖すぎる話に、耳を塞ぎだした生徒までいる。