ふんわり王子と甘い恋♡
渋い歌は2番に突入し、雄介先輩がなおも熱唱しているとき。
突然バーン!ってドアが開いて、みんなが同時に振り返る。
「は?お前らなんちゅーうた歌ってんだよ」
「あれ、もりりんじゃん」
開いたドアから入って来たのは、またしても担任。
「隣はもっと若々しい歌で盛り上がってたぞ」
「仕方ねんだよもりりん。雄介が傷心中だからー」
見回りに来たのか……それともチームの一員として、参加しに来たのか。
分からないけど、もりりんはもう、全部の部屋を回って来たらしい。
「やっほー、盛り上がってるー?……って、なにこの暗い歌」
もりりんの後ろから、フワリくんたちの担任、林先生まで現れた。
「お、なになにー。カップルで登場?」
「アホか。見回りだっつーの」
「とかなんとか言っちゃってー」
「悪いけどこの部屋、全面的にイチャイチャ禁止だから。生徒だろうが教師だろうが、全力で阻止すっから」
あずりん先輩の言葉に、フワリくんと2人で、繋がれた手を、見る。
イチャイチャが見つかれば……あずりん先輩の鉄拳が、きっと飛んでくるから。
「……離、す?」
見つかって怒られる前に離す?って、フワリくんが笑う。
まだ繋いでたいなって、私は思う。