ふんわり王子と甘い恋♡



「あいつ来たら、ななちゃんにべったりでうるせーし。」

「子持ちの女なんて、山本先輩、興味ないですよ、」

「子持ちのななちゃん萌えるっつって、騒いでんの、見た。」

「、…」

「つーかななちゃん、全然おばあちゃんなんねんだもん。」

「まだ、20代なので、…」




あの頃から、私たちは多分、あんまり変わってない。




「なんでいくつになってもかわいーの。そういうの、ズリーし。」

「ママ、かわいー」

「な、ママ超かわいいよな。」

「、、、」




変わったことといえば、結婚したことと、子供ができたことくらい。


結構な変わり様に見えるかもしれないけど、でも、中身は全然。




「ママもかわいいし、パパもかっこいいよー」

「そ、そうだよね、パパもずっとかっこいいよね」

「俺、かっこいかったこと、人生で1回もねぇし。」

「え、……な、なに言ってるんですか、!」

「かっこいいのは、瞬くんとか、菊みたいの、だし。」

「春田先輩よりも菊地先輩よりも、1番かっこいいのに!」

「ぉ……お?」




私は、なにも変わらないフワリくんが、今も変わらず大好きで。




「騎馬戦のときだって、仮装のうさぎだって、毎日、全部かっこよかったのに、」

「な、ん、」

「かっこいい人、他にいなかったくらいかっこよくて、私がどれだけ身悶えてたか、」

「ぅ……い、い、……も、言わなくて、いい!」

「ダメ、よくない!全部、毎日見るたびかっこよくて、大好きだったのに!」

「わかっ、たって、、も、やめて、、、」


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