ふんわり王子と甘い恋♡



それからずっと、ヨッコの目がうっとりしている。


昨日目の前にいた菊地先輩が相当かっこ良かったって、午前中はずっと大騒ぎ。


2人で雲の上の存在を想像するようにうっとりとしてはにやけて笑う。


バカだー、バカ面だーって、笑ってる、恋するうちらの頭の中はやっぱり相当オカシイ。


そんなオカシイ自分たちに笑いながら、お昼休みに学食へ向かった。



「今日はなに食べよー」



混雑するお昼の学食。

ザワザワと群れをつくる生徒たちでごった返す、入口付近をヨッコと歩く。


今日のメニューはなにかなぁって、お品書きの見本が置いてある場所へ向かった。


今日のメニューは、オムライス、味噌ラーメン、エビフライ、チキンカツ定食、それから……



「あれ、直人じゃん」

「おー、菊ちゃんに大ちゃん!なになにー、なにしてんのー!?」



「……。」

「……。」



一際大きな声を出した男子生徒がいて、振り向くまで気づかなかった。


見本を見る私たちの真後ろに、フワリくんたちがいたなんて。


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