That's because I love you.
その頃のまりあはというと。
自室のベッドに座り枕を抱え、ぼーっと夢心地であった。

(……デート…楽しかったなぁ。…キスしてくれた。…優しかった…。)

真っ赤になった顔を枕に半分埋め、無意識に目を瞑る。

(…それ以上のことはなかったな。華ちゃんが"えっちすることしか考えてない人"なんて言うから構えちゃったけど…私が男の人に慣れてないから気を遣ってくれたのかな。…やっぱり、優しいなぁ…。)

(…今日、夢みたいだった…ずっと…。今度会えた時、また改めてお礼を言おう……。)

まりあはころんとベッドに横向きに倒れ、枕を抱き締めながら幸せに浸っていたのだった。


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