That's because I love you.
ブルーデイ
付き合い始めて二ヶ月が過ぎた頃の、ある日。
普段よりさらに肌が白く、というより青白くなったまりあが、フラフラと大学を後にしようとしていた。
それを見つけた華が、心配そうに駆け寄る。

「まりあ!大丈夫?駅まで一緒帰ろ~!」
「華ちゃん!うん…っ。」
「生理二日目って言ってたよね。まじしんどそうじゃん…帰ったらゆっくり休みな~?」
「ありがとぉ…。貧血がね、ちょっとつらい…。」

華の優しい気遣いに、まりあはじーんと感動する。

「ね~。御木本サンはさ、生理の時エッチ強要したりする人~?」
「……っ…。」

そして華が普段と何ら変わらぬテンションで言い放った次の言葉で、思わずぐっと息を詰まらせた。
華はいつもこの様に、性事情の話を非常に開けっ広げに話すのである。

「う…ううん。そういう雰囲気になっても、生理だって言うと絶対やめてくれるよ…。」
「え~っ、意外!御木本サンって悪い噂しか聞かないけど、ちゃんとしてる面も一応あるんだねぇ。」
「あはは…。」
「私の今の彼氏も一応我慢してくれるんだけどさ~。聞いてよ、この前さぁ~!」
「うん?」
「生理だって言ったらめっちゃ機嫌悪くなった挙げ句、"じゃあ口でして"とか言ってくんの!こっちは出来ないのにお前だけ出すんかい!ってキレそーになったわ~!まぁ溜まらせて浮気されても嫌だし、してやったけどさぁ。まりあだったらどうする?」
「…もし言われたら私も…するかな。浮気されたくないもん…。」
「男ってホント性欲オバケばっかでやんなるよね~。まぁ私も人のコト言えないけどさ~っ!」
「ふふ…っ。華ちゃん、いつもそれ言う~。」

二人で笑い合った後、華は笑顔のまりあを微笑ましそうに見つめる。

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