That's because I love you.
その日の夕食は、近場のファミレスで食べることになった。

「わぁ~…!明広さん、期間限定のパスタすっごく美味しそう~。見て~っ。」
「んー、確かに。どっちも美味しそうだねぇ。二つ頼んで半分ずつ食べる?」
「はい…っ!わぁ~い、どっちも食べれる~。」
「まりあは食事の時が一番テンション高いよねぇ。」
「ふぇ?それほどでも~っ。ねーね、このおっきなサラダも半分こしませんか~?」
「はいはい。今日はいっぱい運動したし、沢山食べなよ。」
「運動?私何もしてない気が…あ、バイトのことですか~?」

無邪気な笑顔で疑問符を浮かべるまりあに、明広は思わず吹き出してしまう。

(……完全に元通りだな。…よかった。)

半分こしたパスタとサラダを嬉しそうに食べるまりあを、明広は優しい瞳で見やっていたのだった。


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