俺の言うとおりにしてください、お嬢様。




「それにしても問題児はまだあんな格好してるわ」


「あれでアリサさんの妹だなんて。信じられないわね本当に」



まーた始まった…。
毎度毎度飽きない人たちだなぁまったく。

…と、わたしの肩を押すようにポンッと優しく誰かに叩かれた。



「行ってらっしゃいませ、エマお嬢様。俺はこちらで見守っています」



どうしてわたしの名前を知ってるの?って、聞こう聞こうと思っていたけど。

でも確かにわたしは問題児だし、別名を“破壊神”とも呼ばれているから、ある意味スタ女の有名人ではあるわけで。



「うんっ!行ってきます!行こう樋口!」


「は、はい」



微笑んだイケメンに見送られて、とりあえず樋口を連れて定位置に向かえば。

次から次にクスクスと聞こえる。



「子供っぽいし、アリサさんとは似ても似つかないわ」


「姉妹なんて嘘じゃないの?成績も全然みたいだし、嫁ぎ先はあるのかしら」


「いいもん別にっ!お嫁さんになんかなれなくても!!」



ホールにわたしの声が響いた。

退いた退いたっ!
ここはずけずけ遠慮なく大股歩きだ。



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