俺の言うとおりにしてください、お嬢様。
心なしか樋口の様子がそわそわと落ち着いてないみたいだけど、3人で理事長室へ向かって謝罪。
そこでも新米さんに助けられてしまった。
「よしっ、ギリギリ間に合った!」
天井にはシャンデリアが飾られる広くてゴージャスなホールに到着すると、ざわざわ動き出した生徒たち。
正しくは、その隣にいる執事たち。
「おい、え、あの人……!」
「なんでここにいるんだ…?確かイタリアで首相の執事をしてるんじゃなかったか…?」
え、なんかすごい言葉が聞こえたんだけど…。
女子生徒の隣にそれぞれ立っている執事の視線が、わたしのうしろの樋口じゃないほうへ移っているものだから。
イタリア?首相?
だれが…?どちら様の話…?
「まぁ!とても格好いい方じゃない…!」
「やだ、私の執事と交換してもらいたいわ…!」
困惑していると、今度は女子生徒たちの甲高い声が一斉に彼へ。
ジャケットが似合ってしまう高い身長、ミディアムな黒髪は、前髪がナチュラルにふんわりとアップバング。
二重ラインが強調されすぎずパッチリしすぎない、逆に魅力的で吸い込まれてしまいそうな色素の薄い瞳。