恋は塩味(ねこ神様のお通り・失恋ファンタジー)
<不幸の連鎖・その2>

特急で3時間・・・
駅に着いたのはお昼すぎだった。

刈谷礼智がどこに住んでいるか・・
私は知らなかった。

父親が名士、有名人なのでタクシーに聞けばわかるかも。
私はタクシーに乗り込んだ。

「どちらまで行きますか?」
人の好さそうな、のんびりしている初老のドライバーが、振り向いた。
「あの、住所わからないのですが・・刈谷さん・・会社経営している社長さんで・・」

「ああ、刈谷さんちね」
「そこにお願いします」
タクシーが発進したので、
少しほっとした。

その時、
ドライバーのおじちゃんが言った。
「今日、刈谷さんとこ、息子さんの結婚式だから、留守番の人しかいないんじゃない?」

今日が・・結婚式・・・・?
息が止まりそうだった。

結婚式・・結婚式・・
結婚式・・・誰と・・?

「息子さんは・・・
どなたと結婚される・・のですか?」
私はゆっくりと、胸に手を押さえて聞いた。

「うん、大寅屋(おおとらや)さんの娘さん。
大寅屋さんも有名だからね」
私は脳内検索をかけた。

和菓子の世界・・・
大寅屋・・江戸時代から続く和菓子の老舗。
今は和菓子で全国展開している。

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