ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
 どくん、と心臓が跳ね上がる。

 吸血鬼って、物語に出てくる架空(かくう)の登場人物じゃないの?

 新聞記事に書かれているから、信ぴょう性は高いのだろう。場所は……。

 見ている最中に、新聞の表紙がパタンと閉じられた。

「あの! まだ見て……」
「さっ、もうこの辺で終わりにしましょうか。そろそろみんなが登校してくる時間よ。あなたも教室へ行きなさい」

 半ば強引にうながされて、私は図書室を出た。

 司書室の鍵も閉められてしまったし、三上先生に掛け合ったところで、あの様子ではもう開けてくれなそうだ。もう少し調べたかったなぁ。

「時は経って時代も変わった。ただ、彼らの子孫だという証を持って生まれた一部の部族を除いてはね」

 そんなことをつぶやいて、三上先生は足早に去って行った。

 今のは、どういう意味だったんだろう。
 部族という単語が頭の中を走り回って、しばらく消えなかった。
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