猫目先輩の甘い眼差し
すると、一部始終を見ていた彼女がモジモジしながら尋ねてきた。
「私、3年の朝日 琳子って言います。家でチワワを飼ってて、小型犬グループに入ってるの。良かったら、私とも犬の話してくれないかな?」
「はいっ! ぜひ! 2年の市瀬 世蘭です。よろしくお願いします」
お互いに自己紹介をし、連絡先を交換。
話によると、小型犬グループの他に、ゴリラグループにも入ってるんだとか。
だけど、誰も仲間がいないから寂しい思いをしているとのこと。
この人も部長と副部長と同じで、ギャップが強めだ……。
✾✾
部活終了後。
自転車置き場で一ノ瀬先輩とバッタリ会ったため、途中まで一緒に帰ることに。
「コブラ⁉ 毒ヘビの⁉」
「うん。1年の頃から呼ばれてるんだって」
横断歩道を渡りながら、思わず声を上げた。
朝日先輩と同じクラスだという一ノ瀬先輩。
今、彼女がどんな人なのか教えてもらってるんだけど……。
なんと、目黒先輩からコブラというあだ名を付けられているんだそう。