今日から騎士団長の愛娘!?~虐げられていた悪役幼女ですが、最強パパはわたしにメロメロです~
 ……え? その瞳に、薄っすらと涙の膜が滲むのを目にし、驚き、そして戸惑う。
 無意識にだが、私はヴィオラを励まそうとゲームの中の台詞を告げていた。それは魔力持ちの自分に自信が持てないでいるヴィオラに、パパが口にしたそれだったのだが……あれ? もしかして、上手くなかった!?
「ヴィ、ヴィオラ? 私、ヘンなこと言っちゃった?」
 慌てふためく私に、ヴィオラは首を横に振る。
「ううん、違うの。魔力のことをそんなふうに言ってもらったのは初めてだったから、驚いちゃって……。ごめんなさい、湿っぽくしちゃって」
 ヴィオラは感じ入ったように熱い瞳で私を見つめ、一拍の間を置いてから再びゆっくりと口を開く。
「リリーちゃんのお陰で、自分に自信が持てた気がする。あなたが言うように、せっかく持って生まれた魔力だもの、これからは私なりに有効な道を考えてみることにするわ。それでもし、困ったり行き詰ったりした時は相談させてもらっていいかしら?」
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