アクセサリーは婚約指輪だけ
そう言って、車の周りに誰もいないことを確認しながら自分のシートベルトを外して、助手席の窓側のシートベルトに手をかけるふりをして、リクライニングを倒した。

「ひゃっ」

組み敷いた俺は、髪を撫で惠美里が何か言うまで待った。

「伊吹くん?えっと、どう言う状況?」

「出発するって言うのに、
『うーん』ばっかり言ってシートベルト
しない人が助手席にいてね。
2回も言ったのにしないから
お仕置きしようかと思って。
『うーん』て何考えてたの?」

「私、やっぱり、
こういうこと言って
可愛くないなとか思ってた。
でもね、伊吹くんが私に
無理させたくないって
思ってくれるように、
私も無理はしてほしくない。
それは、時間もお金も。

でもスペシャルデートは
とっても楽しみ。
どうすれば良いかな?って
考えてた。
あと保険代」
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