桜の花びらが降る頃、きみに恋をする
第2章 夜空の花火とともに

癒される心


6月に入り、梅雨の時期ということもあって1日中雨が降り続くこともあり、湿度も高くジメジメとしている。

最近では、傘を差しながら陽向くんと一緒に帰るのが毎日の日課になってる。

美菜ちゃんたちと4人で帰る時もあるけれど、途中の交差点で3人とは帰る方向が分かれてしまうんだ。

その時は、決まって陽向くんは‥‥‥。

『琉輝たち、さっき帰ってて。蒼を送って行くから』

陽向くんは、帰る方角が違うのにわざわざ私を送ってくれようとしてくれる。

『1人で帰れるから大丈夫だよ』

そうは言ってみても‥‥‥。

『俺が大丈夫じゃないの。蒼を1人にさせたらなにかと心配だから』

陽向くんは明るく言ってくれるけど、きっとこの前の神崎さんとの件があったからこそ心配かけてしまってるんだと思う。

ーー『俺は、蒼を1人にさせたくないんだ』

その言葉通り、陽向くんは私を1人にしない。

いつも隣にいてくれる。

辛い時は傍に寄り添ってくれて、楽しい時は一緒になって楽しんでくれる。

陽向くんはいつだって優しいから、その優しさに私はいつも救われているんだ。
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