再会したのは、二度と会わないと誓った初恋の上司
腰が抜け立っていることもままならなくなった私は新太に抱え上げられた。
こんな新太らしくもない暴挙には文句の一つでも言ってやりたいところだけれど、呆けた顔で口を半開きにした状態では恥ずかしくて何も言えない。


部屋を出て廊下を進み運ばれた先は新太の寝室。
ベッドに降ろされた私は、横たわるよりも前に着ていたワンピースを脱がされてしまった。
羞恥心もあって少し拒んでみようかと思ったけれど、何か言おうとするとそのタイミングで唇を塞がれ何の抵抗もできない。

「キャッ」
ベットに押し倒され、小さな悲鳴をあげた。

「環が誰のものか、しっかりわかってもらわないとね」

あっという間に下着も全て取り払われ、あられもない姿になった私。
カーテンは締まっているものの、夜とは違う明るさの中で私は組み敷かれている。
真っすぐに私を見下ろす新太は怖いくらい精悍で、私は息をのんだ。
そして、

「好きだよ、愛している」

強引な行動とは裏腹に優しくささやくような言葉を口にしてから、新太は私に襲い掛かった。
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