天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


紅蓮といると、つい月影との婚姻など忘れてしまう。


いつか私も月影との婚姻をすることになるのよね。月影と夫婦になるなんて想像もつかないわ。


「白蘭。人間はどうやって生活しているんだ」

「ああ。そうね。まずは薬草でも摘みに行きましょうか!」


少し足しておきたい薬草がある。


裏にある山に入って紅蓮に説明する。


「いい?この薬草よ!よく覚えてね」

「わかった」


二人で薬草を探す。


「これか?」

「違う」

「これか?白蘭」

「それも違う」

「これだろう」

「違うってば!形がもっとこうで、色がもっと青いやつよ!」

「…どれも同じだろう」


ボソッと紅蓮が文句をいったのを白蘭は聞き逃さなかった。

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