【短編】貴方だけを愛しています
「キャッ……!?;;」



「わからせるか」



「――…っ!!;;」



顔を上げ、照れ笑いで触れるだけのキス。

ベッドへ押し倒されると、呼び鈴が連打されてると気付く。

でも、病院からの帰り道での事を忘れ、荒々しい口付けに、何も出来ず。



「達也さん!達也さん!!」



「待てコラッ!!」



「ゃあっ……!;;」



「達也さん……?達也さん!!;;」



「あっ……あンッ……;;」



誰が玄関を開けたのか。

逃げ足の速い咲来は、いとも簡単に2階へと上がって来てしまった。

将也お兄様の止める声にも驚いてると、たくし上げられたワンピ。

明るい室内で、晒された胸。

固く尖るそれを舌で転がされて、声が漏れる。

腿を撫で、下着に覆われた敏感菜ところに触れた指先に背が仰け反り、より声が大きくなってしまう。

さすがにマズいと思ったのか、キスで声が抑えられるも、吐息は漏れ出してしまう。



「何で!何で、達也さんっ!!」



「盛ってんなー。熱い熱い」



「どうして私だけ1人なの……!!」



「どの口が言ってんだ!好き放題生きて、働きもしねぇガキが!」



騒がしい2人の会話も気にしていられず、たっちゃんに溺れるのみ。
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