【短編】貴方だけを愛しています
「今、何と?」



「達也と変わんねぇだろーが……か?」



「何が変わらないと言ってますか」



「俺のキスはジャスミンの味だ!何なら達也より良い香りすんぞ!」



「扁桃炎の次は蓄膿症か何かですか?」



「「「プッ――…;;」」」



「何だと!?;;嗅いでから言え!!;;ハァー!ハァー!ハァーッ゛!!」



「……ッ゛;;」



「「…………?;;」」



「だから嗅いじゃダメだって!;;」



「嘔吐くな!;;」



「……臭っ……;;」



「そして言うなーっ!;;」



「達也、ご飯食べられる?;;」



「お袋まで何だよ!;;」



「莉帆さん来る前に、歯を磨いておきなさいね」



「たっちゃん、よしよしっ」



「何か口臭ケアを知らないか」



「緑茶に消臭効果があるそうですが」



「ビールじゃなく、緑茶を貰う」



「畏まりました」



お父さんたちにまで口が臭いと認められてしまったお兄様。

今更ケアしたところでなのに、ヤニ並みになかなかしぶとい。



「たっちゃ――…;;」



「おっ!?;;」



「ヤダ、達也ったら!」



「…………;;」



「臭うか」



「根に持ってやがる;;」



…恥ずかしっ!!;;
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