【短編】貴方だけを愛しています
数年前、お兄様にしては2年も交際が続いた井上莉帆ーイノウエリホーさんは、お父さんの会社で広報部として働くサバサバ系の美人さん。

アタックして1年後に、付き合い始めたと聞いてる。

ただ、お兄様の頼りなさや、女性に目がないと我慢を積もらせてた莉帆さんにフラれ、その後は身体だけと聞いてる。



「将也、ご飯は?」



「食う!腹が減っては戦は出来ぬ!」



「がっつくと、嫌われるぞ」



「親父に何がわかるんだよ。女の子の事は、親父よりも達也よりも、何倍も詳しいんだ」



「たっちゃんは詳しくなくても良いもん!」



「そうよ!お父さんも私の全てを知ってさえいれば良いの。それで幸せは守られるの!」



「ハッ!親父も達也も可哀想だな?女に縛られた人生を歩んで!」



「モテない結婚出来ない負け組の僻みなんて聞かなくて良いよ?たっちゃんはモテて来ただけでお兄様より上で、結婚した時点でもう勝ち組なんだから!」



「あぁ;;」



「おい、そこの新妻チャンよ!」



「何よ、ノッポな口臭いお兄様!」



「だからそれ止めろっ!!」



「唾飛んでるよ!汚い!」



「達也と変わんねぇだろーが!」



「はい……?」



…たっちゃんと変わらない?

何が?
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