トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜


「でも、よかった…
専務が馨月亭を守ってくださるのであれば…」

さくらのフリージア愛は、この間、さんざん聞かされた。
出来る事なら、ずっと、フリージアの人間として働きたい事も。

「ここへ戻ってくる事は、ある人と約束してたんだ。
そのためだけにここへ帰ってきた…」

俺がそう答えたと同時に、病院の駐車場への案内看板が見えてきた。
ハンドルを左に切ると、ナビゲーションが病院はすぐだと知らせてくれる。

「俺はここで待ってるから。
何でも質問しておいで。
関西一、腕のいい奴だから、絶対にシミ一つ残さないで、綺麗な肌に戻してくれるよ」

さくらは少し緊張しているように見える。
でも、ここで待っているという俺の言葉に、大きく頷いてくれた。

「それじゃ… 行ってきます」


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