No rain,No rainbow
おでこに、まぶたに、頬に、首筋に。

次々とキスを落としてゆく、律さん。

思わず、深い息をした私に。

「大丈夫?」

動きを止めて、私を覗き込んだ。

そもそも、こういう時に''大丈夫?"なんて、思いやって貰えるなんて。

律さんの暖かさが、私を包んでゆく。

やっとのことで、頷いた私を、ただただ抱きしめてくれた。

思わず溢れた、涙。




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