No rain,No rainbow
手の火傷にガーゼをあてて、包帯を巻いてくれた律さんは、

「これからは、髪の毛もメイクも手伝いますから、生キズつけるのやめてくださいね」

オレのあなたを、誰にも傷つけさせません。

もちろん、あなた自身があなたを、傷つけるのも禁止、です。

そう言って、私に目を合わせたあと、

じゃあ、出掛けましょう。

私を促して、立ち上がった。

そんな律さんの言葉も行動も愛おしい。

「今日は、どこに行くんですか?」

休みがお互いに合うたびに、外に連れ出してくれる、律さん。

律さんと出掛けるのは、とても楽しいし、嬉しい。

でも本当に嬉しいのは、あたたかな外を律さんと手をつないで歩けること。

今まで叶わなかったことを、すべて叶えてくれる律さんは、私のスーパーマン。


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