No rain,No rainbow
「あぁ、この指輪、私がワガママ言っちゃって、強引に買ってもらっちゃったんで…」

「違いますっ!オレが、あなたにプレゼントしたかったんです!オレが、あなたと同じものをつけたかったから!!決して、あなたのワガママじゃ、ありません!!」

なんて、大声を出して、肩で息をする律さんをぽかんと眺めた。

それにしても律さん、

「…声、大きいですね…?」

「…す、…すみません」

「…いや…ホントに、仲良すぎですね…」

赤くなる、私と律さん。

それを、眺める藤城さん。

そのうちに、なんだか3人で含み笑い。

「あぁ、オレ、フリーのカメラマンなんです。良かったら、今度一緒に仕事でも出来たら嬉しいです」

言いながら名刺を渡す、律さん。

「あぁ、だからか。なんか雰囲気が似てるなって。なにかひとつの対象を、桜井さんは写真で、俺は絵で表現するとか、面白そうじゃないですか?」

いいですねー!!

盛り上がりながら、名刺交換をするふたりを眺めた。




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