No rain,No rainbow
「大丈夫です。大丈夫。さっきも言ったでしょう?律さんのままで、私の隣にいてください。私は律さんが好きで、律さんも私を好きでいてくれる。それ以上のことは、いらない、です」

強く、断言したら、ほっとしたように笑った律さん。

それだけで、私は安心する。

確かなものなんて、お互いがお互いを好きだという気持ちだけで、充分。

不確かなことは、少しずつ、ふたりでいっしょに、確かなものにしていけばいい。

こんなに広い世界の中でせっかく出逢えたのだ。

ずっといっしょにいたい相手が見つかるなんてたぶん、奇跡で。

私はそれをいつも、大切にしていこう。






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