No rain,No rainbow
「…満足、しました。ありがとう」

少し息があがっている律さん。

それもまた、セクシーで。

目のやり場に、困る。

「…なんで目、そらすの?」

カメラを傍らのテーブルに置いて、私に近づいてくる。

ずいと、顔を寄せる。

鼻と鼻がくっつく距離で。

「どうしたいの?」

答えがわかっている質問をするなんて、ズルい。

「ん?どうして欲しいの?」

微妙に変えられた質問は、譲歩のシルシか。







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