No rain,No rainbow
「…わかっていると思います、けど」

「ちゃんと口にしてくれなきゃ、わからないよ?」

どうされたい?

またも変わる質問に、我慢の限界はやってくる。

「…なんだか、キス、してばっかりなんですけど…」

けど?

聞き返す声は、甘い。

「キス、してください」

それはささやき声になっている。

「あなたが望むことなら、なんでも叶えますよ?」

少し首を傾げる仕草はあいかわらず。

白い光と愛があふれる空間で、至福のキス。





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