No rain,No rainbow
「律さんの写真でいっぱいにしてくたさいね?」

抱きしめられながら、紡いだ言葉。
 
「最初のページはもちろん、あなたといちごサンド、だね?」

「うーわー、ひっど!!」

言い合いながら笑いあう、シアワセ。

「すっごいシアワセで、これ以上のシアワセはないなぁ」

ちいさくつぶやいた、律さん。

「なに言ってるんですか?もっともっと、シアワセになりましょう。ふたりで」

言った私を、少し驚いた顔で見つめた律さん。

「…そうか。これ以上のシアワセを望んでもいいのか」

それはまるで、自分自身に言い聞かせているようで。

「当たり前です。いっしょにもっともっと、シアワセになりますよ?」

見つめた私をおだやかに眺めた律さん。




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