ウソツキハート



「!あらたってば!ストップ!!降参!!」



あたしも笑いながら、あらたの手から逃れるべく体を捻る。



その瞬間、強く強く、あたしの体を両手で抱いた。



「離して、やんねーから。」



放たれた言葉は思いのほか、強い口調で。



「離さねー。」



もう一度呟いてから、あたしを離したあらた。



あたしをのぞき込んで、満足げに笑ってまた、何事もなかったかのように車をスタートさせた。



その横で、心臓の高鳴りを隠す、あたし。



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