ウソツキハート



話し出すために、大きく吸った息は、



「…ん…、」



あらたの舌に総て、絡み取られてしまう。



苦しいほどの口づけは、苦しいはずなのに、優しくて。



あらたが吐き出す息が、あたしのカラダの中に入ってゆく。



まるでそれは、あたしが生きてゆくために必要な空気そのもので。



あたしは今、この瞬間あらたに生かされているのだと、強烈に思う。



あらたに出逢わなければ、きっと知らなかった感情は、せつない?それとも甘いのだろうか…?



とにかく、この瞬間、あらたが隣にいてくれることに感謝して。



総てを吐き出してしまおう。



.
< 250 / 373 >

この作品をシェア

pagetop