ウソツキハート
夕方なのか、朝なのか。
カーテンの隙間から漏れてくる、弱々しい光だけじゃ、判断が付かない。
携帯を確認すれば、朝方なのだと気がつく。
何度も愛し合った。
それは『愛している』と、嫌でもわかるほどの熱を持ったセックス。
あんなの、初めてだった。
あらたから与えられた、おそらく最後になるだろうセックス。
なんだかそんな予感がして怖かった。
あらたが居なくなってしまうことは、今のあたしには恐怖でしかなくて。
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