ウソツキハート
でもそれも、仕方がない。
あたしは総てを受け入れる。
ううん。受け入れなきゃ、いけない。
ゆっくりベッドから起きあがれば、ベッドサイドの小さなテーブルの真ん中に置かれた紙切れに気がついた。
「やっぱり、ね…」
呟いた声は、独りきりの空間に響いた。
あたしはそこにある文字が最初からわかっていた気がする。
これが、あらたの気持ちなんだ。
そっと手に取った紙からふわりと香った、あらたの香水。
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