政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】

自宅に帰宅して普段通り家事をしながら楓君の帰宅を待った。
クリスマスの件は楓君に直接聞いてみようと思っていた。

彼の仕事も12月は特に忙しいと聞く。疲れた顔は見せるものの、仕事の話は一切しない。


キッチンでクリームシチューを作っていると楓君が帰宅した。

時計を見ると普段よりも早い帰宅だ。

 リビングルームのドアが開くとただいま、と彼の声がして振り返る。
何を着ても似合うがスーツ姿だと色気が増して更にカッコいいから朝と夜の二回、彼のスーツ姿を見るのが密かに好きだ。

「今日もお疲れ様」
「日和も今日は仕事だったんでしょ?寒くなかった?どうせ徒歩で帰って来たんだろうし」
「仕事だったよ。最近は慣れてきたから担当する客室数も増えたし順調だよ」
「それならいいけど、出来るだけタクシーで帰ってくるように」
「…はい」

 上司のような口調に思わず敬語になりつつ、作った料理をダイニングテーブルに並べる。
すぐに部屋着に着替えてきた彼は一緒に夕食の準備を手伝ってくれる。

「そうだ、楓君。今度の日曜日…松堂君と会うことになったんだけど大丈夫?」
「…」

 料理を並べる彼の手が止まった。
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