もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✰✰再会


相馬の実家につくと
お義父さんとお義母さんが
待っていてくれて
亜希翔は、飛行機や電車の
話を聞かせていた。

【身体、きつくない?】
心配顔な伊織に
【うん。ありがとう。】
話していると
【座ってゆっくりしなさい。】
これまた心配顔のお義母さんに
【うふふっ、ありがとうございます。】
似てるなと笑っていると
【悪いけど、似てないからな。】
と、また、心の中を読む伊織に
【似てるでしょ。】
と、話していると
【そりゃ、親子だもん。】
と、お義母さんが
言うから、三人でクスクス笑いあう。
幸せだなぁ
天国にいる両親もきっと
安心しているだろう。
素敵なで優しい相馬の両親に。

五人で夕飯を食べて
亜希翔は、おじいちゃん、おばあちゃんと
寝ると言うから
私達は、伊織の部屋をリフォームされた
部屋でゆっくりさせてもらった。

大きな窓に明るい部屋
ゆとりあるクローゼット、
座りやすいソファーに
テレビ、小さなキッチン、シャワー室まで
奥には、私達用のダブルのベッドと
子供用のベッド
二部屋を一つの部屋にしているらしい。

私は、少し休ませて頂く事に
伊織は、おじいちゃんとお風呂に
入った亜希翔の着替えを用意して
おばあちゃんに着替えを手伝って
もらっている。

伊織もお風呂に入り
お父さんと二人でのんだらしい

ベッドの揺れで覚醒すると
背中が温かく包まれる。

頭にキスをされると直ぐに
すーすーと伊織の寝息が聞こえた。

時差や疲れているだろうに
亜希翔の事もきちんとしてくれる
伊織に
“ ありがとう ”
と、心の中で呟いていると
また、眠りに引き込まれた。

【パパ! ママ! 朝だよ。】
と、ベッドに飛びのる
亜希翔を伊織がさっと抱きしめて
【おっと、亜希翔。
ママのお腹は、だめだよ。】
【あっ、はぁ〜い。ごめんなさい。】
【おはよう、亜希翔。
おじいちゃんとおばあちゃんと
ぐっすり眠れたかい?】
【うん、眠れた。】
【んん〜、亜希翔、伊織、おはよう。】
【あっ、ママ、おはよう。】
【紬、おはよう。】
亜希翔の頭を撫でながら
私と伊織は、顔を洗って行き
亜希翔は、先に下に降りて行った。

ゆっくりと朝食を食べてから
結月の家へと向かう。

健太さんと結月の第一子は、
結菜( ゆいな ) ちゃん。

涙を流しながら抱き合う
私と結月を亜希翔は、
びっくりしていたが
伊織が
【ママと高橋は、
凄く仲良しなんだ。
だけど、パパがアメリカへ
ママを連れて行ったから。】
と、申し訳なさそうに
言う伊織に
【ば〜か。私達は離れていても
お互いに思いやれるから
いいの。
だけど、相馬君は、
紬がいないと何もできないじゃん。】
と、言う結月に
伊織は、
【おまえな·····】と、頭をかくし
健太さんは、結菜ちゃんを抱っこして
笑っているし、亜希翔は、
伊織と私を交互に見てるしで
可笑しくなり、皆で笑った。

それからは、結菜ちゃんを抱かせて
もらったり、お互いの話をしたり
亜希翔は、結菜ちゃんを見て
【可愛い、可愛い】と言いながら
【バボちゃんも女の子?】
と、話しながら離れなかった。

高橋家で夜まで過ごして
相馬の実家に戻り
明日は、お墓参りをして
明後日は、結月とお出かけをする
予定だ。
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