灼けるような恋の先。




瞬間的に燃えるような恋ではなかった。



最初は妥協だったけど、それでも確実にゆっくりとじんわり好きになって心にズシッと重いくらいの想いになっていったんだ。






「めっちゃ嬉しい…俺間違いまくったけどそう思ってもらったなら生きていける」



「あはは、ごめんな私のわがままで別れることになって。
でも1度全てリセットしたいんだ」



「おう、菫の気持ちを尊重するよ」






優しい顔で優しい言葉を言えるようになった樹がきっと本来の姿なんだろう。






「菫、愛してる」



「私も愛してるよ」






そのまま樹は私に口付けをして布団に押し倒される。






「ちょっと今は手加減できねぇわ」



「いいよ、壊すくらいしてくれて」



「まじでやるからな」



「うん」






愛しい樹となら壊れるほどに繋がったとしてもいい。



私は今までの分も残り2ヶ月で樹を沢山愛してあげるんだ。




その日の夜は激しく求め合い
疲れ果てて寝たのは朝方になってからだった。






眠った時に見た夢は灯が出てきて
優しく頭を撫でて消えていく夢だった。






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