灼けるような恋の先。




キーンコーンとチャイムが鳴ってホームルームが始まる中、私と灯と晄は教室の後ろに正座させられていた。



そうさ、あのあと自転車3人乗りがバレた挙句遅刻して先生に怒られてこんな見せしめを食らっているのだ。




こんなん一歩間違えたら体罰だかんな。なんて。





まさかの3人同じクラスだし。






「どうせ遅刻すんなら普通に遅刻すりゃ良かったなー」



「今更言っておそいよ」



「でも自転車くそ楽しかったな!帰りまたやろーぜ!」



「えぇ…今度は警察に言われそうだけど」



「いーじゃん!な、菫」



「私はパス」






後ろに正座させられてると言うのに普通の音量で話し始める晄に私は冷たく返す。



自転車は楽しかったけど警察は嫌だしね。






「てかさー、今どきこんな正座とかさせる教師どうかと思うぜ?」



「晄」



「だってそーだろ!俺ら悪いことしたか?」



「しただろ」



「時間早める学校がわりーだろ」



「相変わらず横暴だな」






ぎゃーぎゃー文句を言う晄に静かに言葉を返す灯。





先生はそれが聞こえていたのか、晄を睨みつけてトンと教卓を軽く叩いた。






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